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更新日:2025.04.14
人を、信じるということ
長年、生産技術の現場で、改善と人づくりに向き合ってきました。
その中で、私は幾度も「人の力」が現場を、そして会社そのものを変えていく瞬間を見てきました。
「最近、どうも現場がうまく回っていないんだよね」
そんな声を聞くたびに、胸が痛みます。
技術的な課題、マネジメントのすれ違い、連携不足──もちろん現場にも課題はあります。
でも、それ以上に見逃してはいけないのは、「現場を取り巻く空気」なのではないかと、私は思うのです。
いくら問題点を経営層に指摘しても、「そこまで面倒は見切れない」「もっと大事なことがある」「やっても無駄だ」と言われる。
頑張っても報われない。意見を出しても聞き流される。
そんな中で、現場はどうやって前に進めばいいのでしょうか。
少子高齢化が加速している現代、生産年齢人口は確実に減少傾向にあります。
この状況で中小企業にとって本当に重要なのは、「今、働いてくれている人」ができるだけ長く、意欲を持って働き続けられる環境を整えることではないでしょうか。
つまり、人を「人材=モノやコマ」として扱うのではなく、「人財」として、信じて、育てていくという視点が欠かせません。
現場の人たちは、心の叫び声を上げています。私には聞こえます。
不満や愚痴に聞こえるかもしれませんが、その奥には「もっと良くしたい」「もっと役に立ちたい」という想いがあります。
そこに気づき、寄り添えるかどうかが、現場の空気を大きく変える分かれ道です。
経営者が本気で現場を信じ、想いを持って関わったとき…
その瞬間から、現場は変わります。
信じるという行為は、時に勇気がいります。でも、信じられた現場は、想像以上の力を発揮してくれます。
現場のために、何ができますか?
彼らの未来を守るために、今日から何が変えられますか?

私は、諦めません。
たとえ壁が高くても、現場のために、働く人のために、これからも支援を続けていきます。
そして願わくば、経営層の皆さんにも、共にその想いを抱いてほしい。
現場を信じること。
それが会社を強くする、最初の一歩です。